0 Comments

白い花嫁衣装の誕生とヴィクトリア女王

今や結婚式の定番となった白いウェディングドレスですが、その紀元は19世紀にあります。
1840年に婚礼を挙げたヴィクトリア女王は、それまで銀や赤という色調のウェディングドレスから、王室の伝統をやぶり白一色の婚礼衣装を身につけたのでした。輝く白いサテンのドレスは、オレンジの花で飾られたものでした。長さ5メートル以上ものトレインを引いて、女王は自ら腕にかけて歩きました。ヴィクトリア女王はその美しさで知られることになり、単なる流行だけでなく、花嫁の理想像として今日まで続く白いドレスの象徴となったのでした。

ヴィクトリア女王を理想の花嫁とした西欧の富裕層たちは、流行に乗り遅れまいと白いウェディングドレスを身にまとうようになります。また、当時のアメリカ人女性は西欧のファッションや流行を取り入れていたので、アメリカにおいても白いウェディングドレスを着ることになります。

18世紀および19世紀前半を通して、赤や銀などの豪華な布地選びを忠実に守って来た花嫁たちはヴィクトリア女王によって、こぞって白いウェディングドレスを着るようになったのです。日本の花嫁も例にもれず、海外の花嫁への憧れから白いウェディングドレスを一度は来てみたい人は多いですが、レンタルドレスなど衣装選びをする際にも、ドレスの歴史を知っていると、ドレス選びが一層味わい深いものになることでしょう。