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美容院のターゲット

経営戦略の基本は「業態化」です。理容業・美容業はいずれも「業種」であり、「業態」ではありません。業態化とは、「ある消費者層の生活の場面を捉えて、そのライフスタイルに適合した商品展開を図り、これに適合したサービスや商品販売を行っていくこと」です。これは、平たくいうと、「生活提案」していくことでもあります。

理容・美容業について、どのような業態化の方法があるのでしょうか。大きく分けると、対象顧客の変更、商品内容の変更、サービス方法の変更、店舗改装・施設の変更、出店立地の変更があります。しかも、これらはバラバラに決まるのではなく、相互に関連しあっています。

通常の美容院は、よく見ると、幾つかのグループに分かれることが多いのです。年齢で見ると若者の店、高齢者(シルバー層)が多い店はかなり強い特徴があります。

若者の店は、例えば幾つかのタレントヘアくらいはできなければならないでしょうし、従業員も若い人が多いことが望まれるでしょう。
高齢者が多い店は、技術的にはカラー(毛染め)が不可欠でしょうし、落ち着いた雰囲気が望ましいでしょう。従業員も若い人ばかりでは嫌がられるかも知れません。

また、お店の立地にもよりますが、お客さんの職業・所得やライフスタイルで見ると、高級店と大衆店とではかなり経営面で違いがあります。
複数店舗の場合には、立地などによって、 一つひとつのお店の経営コンセプトを強く出して、それぞれ異なったお客さんを呼び込むことが可能です。

多くの場合、一店舗のみ経営されている方が多く、待ちの姿勢で、来居客は誰でも良いと考えているお店が多いのです。地方で理容店・美容院が町に一つしかない場合などは、それで十分かも知れません。しかし、地方都市でも、複数の理容店・美容院が競争をしていることが多い場合には何らかの特色を出していくことが必要となります。その場合に、現在一番大きなお客さんのグループは何かを考え、そのグループが満足するようなサービスを提供して行くことが正攻法です。