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訪問販売の化粧品の苦境

化粧品の無店舗販売において、圧倒的な影響力を持っていたのが訪問販売化粧品です。
ですが、この訪販化粧品の売上は減少傾向が加速しています。
その苦境とは逆に成長を続けているのが通販化粧品です。

この状況を招いた原因の1つとして考えられるのが、女性の社会進出による在宅率の低下でしょう。
女性の社会進出によって、専業主婦層が減ったため人々の在宅率が低下しました。
購入者が家にいないのであれば、訪問販売は成立しません。
このような時代の変化によって、消費者の行動パターンが変わり、販売機会が減少したのです。

また、ドラッグストアやコンビニなど、セルフ形式での購入に慣れた消費者にとって、訪問販売の敷居が高くなってしまった点も原因としてあげられるでしょう。
販売員が自宅に訪問し、商品を紹介しながらカウンセリング販売を行なうという販売方法は「気軽に買いたい」と願う消費者のニーズには合いません。
また、訪問販売は強引な商法が表面化し、社会問題になっているケースもあります。これが、消費者の不信を招く一因となっています。

訪問販売員の獲得がきびしくなったという事実もあるようです。
アメリカでは訪問販売の元祖ともいえるエイボンが不振を極めている理由の一つに、 エイボンレディ (訪問販売員)が不足し、セールスの質が低下したことがあげられています。
訪問販売というシステム自体が時代に合わず、だんだんと規模が縮小しつつあることは残念ながら否めない事実です。