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森の出身地

スーパーで、エリンギやエノキタケを手に取りながら、きのこ御飯や、きのこ汁を作ろうと考えていると、スーパーの店員さんから、「きのこ」は、野菜でない事はご存知ですか?と声を掛けられました。私が、ギョッとした顔つきでいると、目の前のホットプレートで、しめじの炒め物をしながら、お味見どうぞと、“しめじと鮭のバター・ソテー”を、頂きました。デモストレーターのお姉さん曰く、しめじと鮭の組み合わせは、高血圧などの予防が期待でき、しめじは魚介類と一緒に調理する事で、カルシウムの吸収率が良くなるのだそうです。そのようなお姉さんのセールストークに、耳を傾けながら、“しめじと鮭のバター・ソテー”を頂いていると、バターが、今日は特売日ですので、きのこのお買い求めと合わせて、ゲットして下さいねと、奨められてしまいました。たしかに、きのことバターの相性は、抜群なので、思わず、買う予定のなかったバターを、買い物かごに入れてしまいました。バターを手に取った私に、ニッコリ笑いかけるお姉さんに、「きのこ」は、野菜ではないのですか?と質問してみると、「野菜」ではなく、「菌類」と呼ばれているのだと説明してくれました。その日の夕食は、きのことバターのソテーを作りましたが、きのこが、野菜ではないというお姉さんの言葉が気になったので、夕食後に、「きのこ」について、インターネットで調べ物をしてみると、確かに「きのこ」は、植物ではないという記述がみつかりました。それでも、長い間、学術的にも、花を咲かせない特殊な植物だと考えられてきたようなのですが、最近になって、光合成を行わない事から、植物ではないという分類がされるようになったようです。「きのこ」自体の個体の部分は、ほとんどが水分でできているらしく、その他の地底に潜る部分は、菌糸と呼ばれるものなのだそうです。私達が、スーパーなどで購入してくる、「きのこ」は、ほとんどが、人工的に栽培されているようなのですが、土壌や木の幹に生えている天然の「きのこ」たちは、土壌から上の個体の部分よりも、土壌や木の幹の中に、広がっている菌糸の部分の方が、遙かに規模としては大きいようで、「きのこ」の正体は、私が考えているよりも遙かに、未知なる食べ物のようでした。黒いダイヤなどと呼ばれている、トリュフも「きのこ」ですが、霊芝や冬虫夏草などの漢方も「きのこ」なのだそうです。何よりも驚いたのは、「キクラゲ」が「きのこ」だという事実です。「キクラゲ」は、海藻だとばかり思っていた私は、「キクラゲ」が、木に生えているのだという発見に慄きました。皆さんは、「キクラゲ」が「きのこ」である事実をご存知でしたか?「キクラゲ」が、海に生息する海藻やクラゲの一種だと思い込んでいた私にとって、目が覚めるような発見でありました。