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流通戦略が成功した「コーセー」

2018年現在、高付加価値化粧品とセルフ化粧品のどちらも順調なコーセーが業績をのばしています。
また、海外市場で新ブランドが軌道に乗ったことも寄与しています。
コーセーの業績が比較的順調に推移したのは、複数のチヤネルでブランドを展開する「選択的流通システム」がうまく機能したからと言えるでしょう。
価格帯や販売方法でブランドを区分するのではなく流通チャネルを細分化した上でそれぞれにマッチするブランドを提供するというシステムを採用してきました。いわゆる「選択的流通システム」というものです。

コーセーでは流通チャネルを化粧品専門脂、百貨店、ドラッグストアなど8つに分け、各流通チャネルに最適なブランドコンセプトを確立した上で商品開発を行ない商品を供給しています。
対面販売かセルフ販売かという二分法ではなく、それぞれ固有の特徴を流通チャネルにフォーカスした形でのブランド戦略を展開するのです。
ブランドをそのチャネルのすべてのお店で販売するのではなく、ブランドの特性やターゲットを考慮した上で、どのお店で扱うべきかを決めているのです。

2005年に立ち上げたロングセラーブランドの「雪肌精」の進化版である「雪肌精エクストラ」にもすでにファンがついてきています。
また、関連会社のアルビオンも業績が好調で、固定ファンが多いブランドとなっています。
宣伝広告も女性誌のみに絞っており、テレビのCMにコストをかけずに美容部員や販売店に投資して質の向上につとめています。
そのため、アルビオンの美容部員の質は高く評価されることが多くなっています。