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【美容院経営】顧客管理の徹底

既存顧客の固定化により「来店周期の短縮化」を図る、新規顧客の獲得により「顧客数の増加」を図る、そのための顧客管理の徹底について考えてみましょう。

これまでの顧客管理方法だけでは、今後、顧客をつなぎとめておくことも、新規客を獲得することも難しいと思います。

ここ数年で新しいマーケティングの考え方が、消費者満足から、顧客満足へと変化してきています。

消費者満足とは、あらゆる消費者のあらゆる要求を公平・万遍なく、最大公約数的に満足させることで、個々の消費者のニーズには関心がありません。これに対し、顧客満足とは、あるライフスタイルを望む顧客を満足させることで、個人的要求に関心があります。この変化は、言い方を変えれば、ただの商品・サービスを提供していた時代から、ライフ

スタイルを売る時代へと発想の転換を図ることを意味します。では、なぜこのような変化が起こってきたのでしょうか。

そもそも単純な商品やサービスの提供で商売が成り立ってきたのは、何らかの規制に守られ、収益性に余裕があったからです。ところが規制が緩和されて価格が低下し、売上げ減少を招くのみとなったのです。 また、消費者も単純な商品提供には反応しなくなってきました。

さらに、休日の増加に伴い、カジュアルウエアの購買が増えてきたのです。企業としても、売れない商品に多大のコストをかけて提供することはしなくなり、それにかわって一定の顧客に絞ってライフスタイルを提供するような方向へと変えていったのです。こうした「顧客満足」への変化は、マーケティングの世界では極めて合理的です。なぜなら、一般に事業の収益の大半は、特定の「顧客」がもたらすからです。すなわち、ある特定の顧客に対してだけ生活(ライフスタイル)を楽しむ手段を提供するほうが合理的なのです。単純化していうと、それぞれの事業が狙う顧客であり、事業にとってニーズが良く分かっている顧客です。 例えば、美容院では毎回来てくれるお客さん、百貨店ではよく買い物に来てくれてポイントカードの点数が高いお客さん、航空会社では出張や旅行でよく利用し、カードのマイレージを貯めるお客さんがここでいう顧客です。そういった顧客の重要部分は、実は既存の顧客・固定客なのです。